恐竜時代の生き残りではないか?と思わせる巨大ゾウガメ、海に潜り海藻を食べるウミイグアナ、羽が退化し飛べなくなったコバネウなど珍しい固有動物で有名なガラパゴス諸島は、南米エクアドル共和国に属し、大陸より西に1000kmの赤道線上に位置しています。
かの有名なチャールズ・ダーウィンがビーグル号での航海で立ち寄り、進化論の着想を得ることになったのは有名な話です。
歴史
ガラパゴス諸島は500万年以上も前に海底火山で形成され、今でも火山活動は続いています。1533年、パナマから、インカ帝国が征服されたペルーへ布教に行く途中、スペイン人 トマス・デ・ベルランガ司教の乗った船が、破損し海流に流され偶然、ガラパゴス諸島を発見しました。当時のローマのバチカン市国に不思議で怪奇な動物がいることが報告されています。
その後は、イギリス海賊の隠れ家、ノルウェー人の捕鯨基地などに使用されました。1832年、ガラパゴス諸島はエクアドル共和国の領土になり国策として大陸からガラパゴス諸島への移民が推奨され、更に特定の島に大陸で罪を犯した犯罪人を島流しにする刑務所も作られました。一方でゾウガメの捕食やヤギなどの家畜の野生化、外来種の流入の問題が徐々に進んでいました。
やがて航空路や横断道路が開発建設されると、欧米を中心に観光客が大勢集まるようになりました。
そして1978年にはユネスコから世界自然遺産第一号として登録され、エクアドル政府は環境保護に本格的に乗り出し、現在はガラパゴス諸島の97%が国立公園の保護区に指定され厳しく管理されています。
大陸と陸続きになったことが無いガラパゴス諸島は、島によって見られる動物が違い、とても興味深い場所です。例えば、ガラパゴスペンギンはイサベラ島とバルトロメ島、海鳥アホウドリはエスパニョーラ島、飛べないコバネウはフェルナンディーナ島でしか見ることができません。また同じ種類の動植物でも島ごとに独自の進化が見られるなど、今でもガラパゴス諸島は、進化し続けています。
気候
海流の影響もあり、赤道直下ながら比較的過ごしやすく年間を通じて観光が可能です。
12~5月は雨季で現地で言う‘夏’の時期です。晴天が続き暑く、スコールのような雨が短時間に集中して降ります。海水温が高いのでシュノーケリングをするには良い時期です。
6~11月は乾季で降水量は少なく、時々霧雨がパラパラと降る程度、‘冬’にあたる時期です。日中と夜間の温度差が大きくなり朝晩は涼しくなります。
最高気温 雨季:30度前後、乾季:24度前後
年間気温は25度前後、最低気温は20度前後です。
時差
日本との時差 ー15時間、エクアドル本土との時差 ー1時間
言語
スペイン語がメインですが、ガラパゴス諸島は観光地なので英語も通じます。